そして私は、そうした両者の溝を少しでも埋めるために、官民の間をもっと頻繁に行き来する人たちが増えるべきではないかと感じています。いわゆる「新しい公共」という概念では、公共を担うのは官だけではない、とされています。しかし現実問題として、民からは官がどう政策決定をしているのかさっぱり見えない、官は民を政策決定プロセスから排除するという中で、「ともに担う」ことなどできない。もっと、政策決定プロセスを知っている民間人、現場を知っている官僚が増えるべきではないでしょうか
政府がほんとうに雇用を増やしたいと思っているのなら、企業に雇用補助金などを出すよりも、解雇規制をなくしたほうがはるかにいい。解雇規制をなくせば、おそらく「爆発的」といっていいくらい雇用が増えるだろう。とてもそうは思えないという人は、おそらく経営をやったことがない人だと思う。雇用を生み出すのは企業なのだから、規制が雇用に与える影響を正しく理解するには、規制に対して経営者がどう思っているのか、どう動いているのかを正しく把握する必要がある。
「派遣切り」を企業のせいにして叩いている人は、いまの日本で起業し、1人もクビにしないまま会社を無限に成長させつづけることができるのか、やってみたらいい。企業に対して「クビを禁止する」ということは、「無限に成長しつづけろ」と言っているのとほとんど同じなのであって、これはマルチ商法やねずみ講と同じくらい荒唐無稽な話なのだ。ちなみに年金も、この「無限に成長しつづける」ことが前提になってしまっている制度だろう。