任天堂の「ニンテンドーDSi」用ソフト「うごくメモ帳」(うごメモ)に代表されるように、ユーザーの評価でもらえる「スター」を機軸とする「スター経済」がオンラインコミュニティーに広がっている。
「スター経済」とは、いくら獲得しても実経済的にはまったく無意味なスターが一種の通貨のようにコミュニティー内に影響を及ぼす現象のことで、エンタースフィア(東京都町田市)社長の岡本基氏がスター経済と命名した。
サービス運営側がデータを提供してくれたユーザーに対してスターのような報酬を通じてフィードバックし、サービスの魅力をさらに高めていく素地ができた。スター経済は、RMTの問題を回避しながら「経済性を持った遊び」を生み出すという意味で、従来のパッケージで流通するゲームとRMTにつながるオンラインゲームの中間領域に出現した存在といえる。
しかし、それが常にユーザーに快適をもたらすのかというと、必ずしもそうではない。そもそもスター経済に基づくサービスは、脳にとって「気持ちがいい」と感じられる報酬を提供することでユーザーを増やしていく。ところが、筆者の周辺のユーザーを見る限りでも、その快感の副作用が生じているケースがあるのだ。
スター経済の機能が働きすぎて、ユーザーの許容度を超えたケースだと考えることができる。ゲームシステムの設計になんらかの間違いが含まれていると想像できるが、まだその的確なコントロール方法はわかっていない。
結局、ユーザーはそのサービスによって得る刺激量を見極めて、何にどれぐらい力を注ぐのかをセルフコントロールするスタンスが必要になってくる。